書類の準備だけで中小企業版SBTを取得!K-POWERが実感した脱炭素経営の確かな一歩
株式会社K-POWER
総務課 前島 美紀 様

長野県上田市で建設業を営む株式会社K-POWERは、重機を多用する事業特性上、温室効果ガス排出への課題意識を持っていました。地元企業の脱炭素への取り組みを参考に、自社もアクションを起こす必要性を感じていた同社が、モジワウスの「中小企業版SBT取得サポート」を活用。燃料や電気の領収書をはじめとした書類準備のみという手軽さと、地元企業であるモジワウスへの安心感が決め手となりサービスを利用した結果、無事に中小企業版SBTの取得を達成しました。本事例では、取得前の課題から、導入の決め手、そして取得後の効果と今後の展望までをご紹介します。
会社名 | 株式会社K-POWER |
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事業内容 | 建設業、解体工事、土木工事、アスベスト調査、産業廃棄物収集運搬処理 |
従業員数 | 19名 |

- 大型トラックやショベルカーなどの重機を使っており、温室効果ガスを排出している認識はあった
- 地元(長野県上田市)の大企業が先行して脱炭素経営に取り組んでおり、自社でもアクションを起こす必要性を感じていた
- 最小限の書類準備だけで済み、自社の手間が大幅に削減されると判断した
- モジワウスが地元の企業で信頼感と安心感があった
- 自社のCO2排出量の「見える化」により、排出量の多い活動(ホットスポット)を特定できた
- 脱炭素経営への具体的な第一歩を踏み出せた
- 世界的に認められた脱炭素への取り組みを対外的にアピールできるようになり、事業機会の拡大や人材確保にも期待が持てる
脱炭素経営への関心と「何から手をつければいいのか」という悩み
ー中小企業版SBTを取得する前の状況や課題について教えてください。
前島さま:当社は長野県上田市で建設業を営んでおり、油圧ショベルといった建設機械をはじめ、ダンプカーやアームロールなどの大型運搬車を複数台所有しています。今まで脱炭素経営に取り組んでいたわけではなかったのですが、当社所有の機械や運搬車がCO2を排出しているという認識はありました。
また、同業者や地元の大企業が脱炭素化に取り組んでいることは知っていたので、当社も何かアクションを起こさなければならないと考えていました。

ーなるほど。具体的なアクションは何かお考えだったのですか?
前島さま:脱炭素経営のひとつとして、CO2の排出量を減らしていくべきだという漠然とした認識はありました。しかし、具体的に「当社がどのくらいのCO2を排出しているのか」「そもそもどうやって排出量を測るのか」すら分かりませんでした。通常業務を進めながら自社で取り組むのはハードルが高く、具体的な行動に移せませんでした。
しかし、今の時代、脱炭素経営は業界内で話題になりつつあり、新卒の学生が就職先を選ぶ際に企業のサステナビリティへの取り組みをチェックしているという話も耳にしています。会社の未来を考えると、早めに取り組む必要性を感じていました。
最小限の負担と地域企業への安心感がサービス利用の決め手
ーモジワウスのサービスをご利用いただくきっかけは?
前島さま:直接的なきっかけは、日頃お世話になっている金融機関から、モジワウスのサービス「中小企業版SBT取得サポート」をご紹介いただいたことでした。
ー御社が先を見据えて脱炭素経営を考えていたタイミングで、ちょうどお知りになったんですね。
前島さま:はい。その後、担当の方に詳しくお話を伺ったところ、当社が用意するのは燃料と電気の領収書、そして会社に関するいくつかの書類だけと。何から手をつければいいか悩んでいた私たちからすれば、「それだけでいいのか」と驚きました。だったら、ぜひお願いしてみようということになりました。
ーありがとうございます。このサービスは、エビデンスとなる書類をご準備いただければ、あとは「丸投げ」で問題ありません。お客様のお手を煩わせることなく、スムーズに手続きを進められるようサポートしております。
前島さま:仕事で何かしらの数値を測定する機会があるのですが、そういった計算作業が細かくて大変だということはよく分かっていたので、非常にありがたかったですね。
また、SBT事務局は海外にあり、申請時のやり取りは英語になると聞いていました。そのSBT事務局とのコミュニケーションもすべてお任せできる点も大きなメリットでした。
ー実際に申し込みをしてから、モジワウスとのやりとりはいかがでしたか?
前島さま:エビデンスと会社情報の書類をお渡ししてからは、あとは本当にお任せっきりでした。SBT事務局から当社にも英語のメールが届くこともありましたが、その都度、担当の方がメールの内容と今後の対応をお知らせしてくださったので、安心して任せられました。
中小企業版SBT取得で実感した、脱炭素化における「測る」ことの重要性
ー中小企業版SBTを無事取得できましたが、ご感想は?
前島さま:SBT事務局から取得完了のメールが届いたときは「やったー!」と社内で喜びましたね。
その後、モジワウスから、「二酸化炭素排出量報告書」をいただきました。Scope1(事業者が直接排出する温室効果ガス)については、軽油・ガソリン・灯油・LPガスの内訳を示してあり、当社のCO2排出量の多い活動を数値として明確に把握できたのは大きな収穫でした。
ーおっしゃる通りです。ホットスポット、つまり「CO2排出量が特に多い場所や活動」は、実際に算出してみないと見えてこないものです。だからこそ、脱炭素経営の第一歩として「測る」ことが非常に重要なんです。
前島さま:本当ですよね。また「二酸化炭素排出量報告書」では、排出量削減のための取り組みについてもご案内いただき、大変参考になりました。

ー中小企業版SBTを取得するとSBTのロゴを自社サイトなどで使用できますが、御社でもさっそくサイトで利用されていますね!
前島さま:はい。認定された削減目標についてSBTのロゴとともに自社サイトで公表しています。ロゴの使用方法やサイトでの公表の仕方についても、的確なアドバイスをいただけたので、スムーズに作業を進めることができました。
ー中小企業版SBT認定を取得したということは、世界的に認められた目標を立てているということですので、ぜひ積極的にアピールしていただければと思います。
SBTを羅針盤に、着実なCO2排出量削減へ
ー最後に、今後の展望についてお聞かせいただけますでしょうか?
前島さま:中小企業版SBTで掲げた目標を達成できるよう、CO2排出量の削減に取り組んでいきます。まずは取り組みやすいところから着手しようと、電気についての契約プランの見直しを進めています。このように具体的なアクションをとれるようになったのも、モジワウスのサービスを利用したからこそだと強く感じています。
今後もCO2排出量の算定をしながら、目標達成のためにできることを進めていきたいです。