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要請に先手を打つ!自社の負担を最小限に抑え、スマートに中小企業版SBT取得を実現した舞台裏

中島合金株式会社

代表取締役 中島 一郎 様

中島合金 サムネイル

銅合金砂型鋳造メーカーの中島合金株式会社。同社は東京都のHTT推進事業(都が推進する環境・エネルギー政策)を機に、脱炭素経営として中小企業版SBTの取得を目指しました。モジワウスの「中小企業版SBT取得サポート」を活用し、英語での煩雑な申請手続きなど社内負担を最小限に抑えながら取得を実現した背景と展開を紹介します。取引先からの脱炭素要求や、慣れない申請手続きへの対応に頭を悩ませている中小企業の担当者に、ぜひご一読いただきたい導入事例です。

会社名 中島合金株式会社
事業内容 非鉄金属の砂型鋳造と機械加工
従業員数 60名
中島合金株式会社様のロゴ
課題
  • 長年取り組んできたISO14001によるエネルギー使用量の削減において、設備投資の手を尽くしたことで目標達成への手詰まり感が生じていた
  • 実務上の手間をかけない簡便な算定手法を求めていた
決め手
  • モジワウスが運営する「HELLO! GREEN」からダウンロードした脱炭素に関する資料や「オンライン無料相談会」での説明が非常に明確だった
  • 同時に検討した他社と比較して、サービス内容が可視化されて分かりやすく、信頼できた
効果
  • 既存のISO14001で個別に管理していたエネルギー削減目標を、CO2排出量という一つの指標に統合でき、社内の目標管理がシンプルになった
  • 社内リソースを割けない海外事務局との英語のやり取りなどを全面的にサポートしてもらい、通常業務への負担を最小限に抑えられた

顧客に言われてからでは遅い。業界で先陣を切る「能動的」な決断

ーまずは、中小企業版SBT取得を目指した背景を教えてください。

中島さま:取得を目指した時点から認定が承認された現在まで、取引先から直接「中小企業版SBTの取得」を求められたことはありません。ただ、先々確実に要求されるだろうという強い予感がありました。

ー取引先から、「中小企業版SBTの取得」という内容以外で脱炭素に関する要望はありましたか?

中島さま:ええ。2025年頃から脱炭素やグリーン調達に関する間接的なアンケートが届くようになりました。 CO2排出量といった具体的な数値を求められていなくとも、確実に潮目が変わってきているという危機感は募っていました。

当社の属する鋳造業は金属を高温で溶かすため、製造過程で多くのエネルギーを消費し、多量のCO2を排出します。それなのに、業界内で自社の排出量を正確に把握できている会社は極めて少ないのが現状でした。

中島合金 高炉

ー周囲が動いていない段階だからこそ、先手を打とうと考えられたのですね。

中島さま:その通りです。実際に言われてから慌てるより、誰もやっていないうちに形にすれば必ず当社の強みになると考え、自分たちの意志で能動的に動く道を選びました。

ー中小企業版SBT取得の具体的なきっかけは?

中島さま:東京都から勧められたことです。当社は東京都のHTT事業を活用したり、補助金を使って工場の屋根に太陽光パネルを設置したりしているんですね。

目的としては、作業環境を良くすることで作業効率を上げるためです。工場内は、金属を高温で溶かすという作業の特性に加え、建物の構造上夏場は40〜50℃に達するほどの暑さになります。大型エアコンを付けていますが、室温を十分に下げられていません。そこで太陽光で発電する電力を使用し、電気代を抑えつつより大型のエアコンを入れて環境の改善を目指しています。

中島合金 作業

ーなるほど。働く社員の方のために環境を整えて、生産性を上げるということですね。

中島さま:はい。これらの実績を東京都のイベントで講演した際、「使用するエネルギーを把握しているなら、ぜひSBT認定も取得してみては」と勧められました。

ISOの手詰まり感を打破した「観点の転換」と、直接的な利益につながらないからこそ「楽に続ける」算定戦略

ー2016年に「ISO14001」を取得し、長年エネルギー使用量を管理されてきました。そこからさらにSBTを目指す上での課題は?

中島さま:ISO14001に基づき使用量を減らす努力をしてきましたが、設備投資を尽くした後は、これ以上使用量そのものを減らそうとすると生産量が伸びなくなるという「手詰まり感」がありました。そんな時、審査機関から「使用量ではなく、CO2排出量という物差しで管理するSBTの視点を取り入れては」とアドバイスをいただき、検討を始めました。

ー新しい観点で突破しようとされたのですね。しかし、中小企業にとってCO2算定はハードルが高いイメージがあると聞きます。

中島さま:業界団体で算定のためのExcelは用意されてはいるんですね。ただ、Excelシートは項目が細かすぎて業務の負担が大きいのがネックでした。手間をかけても直接利益を生むわけではないので、いかに負担をかけず楽に算定して継続できるかが重要です。

ー業界としてツールがあるということは、業界には自社でCO2を算定し中小企業版SBTを取得している企業もあるのでしょうか?

中島さま:全国に3,000〜4,000社ある同業者の中で、SBTを取得しているのはまだ1〜2社だけという状況でした。

「何をすべきかが可視化された安心感」が、3社比較の末にモジワウスを選んだ決め手

ー東京都の勧めもあって中小企業版SBTの取得に乗り出したとのことですが、まずは何から着手を?

中島さま:インターネットで情報検索しました。調べる中で、モジワウスのホームページにたどり着きました。

ー「HELLO! GREEN」ですね!このホームページから脱炭素に関する資料のダウンロードをしていただきましたが、役立ちましたか?

中島さま:中小企業版SBTについてわからないことばかりだったので、ダウンロードした資料で勉強できました。

ーありがとうございます。御社には「オンライン無料相談会」にもご参加いただきました。

中島さま:HELLO! GREEN」もそうですが、「オンライン無料相談会」で、当社が中小企業版SBTを取得するために何をすべきかの説明がわかりやすかった点が大変よかったです。

ーモジワウス以外にも取得をサポートする企業を何社か検討されていると伺いました。最終的にモジワウスの「中小企業版SBT取得サポート」を選んでくださった理由は?

中島さま:モジワウスの他、2社にも同時期に相談していました。その状況下でモジワウスを選んだ理由は、先ほども申し上げた説明がわかりやすかった点と、サービス内容が明確だった点です。

申し込む企業が何をすべきか可視化され、当社が用意する書類は何か、申し込みから取得までどのようなスケジュールで進むのかといった疑問や不安が解消できたんですね。そうした安心感から、「中小企業版SBT取得サポート」でプロの知見を借りることにしました。

英語メールの翻訳からスピード申請まで、自社リソースを削らない伴走支援

ー「中小企業版SBT取得サポート」申し込み後のサポート体制はいかがでしたか?

中島さま:モジワウスとはメールでやりとりしていましたが、対応が非常にスピーディーでしたね。「今回の対応でここまで進んだので、次は◯◯をして、☓☓のフェーズに進みます」といった案内も丁寧にしていただき、状況がわかりやすかったです。

ーCO2排出量の算定には、使用しているガソリンや電気の使用量が必要になります。こうしたエビデンスの収集について、負担はありましたか?

中島さま:ISO14001の活動で蓄積していたデータを活用できたので、新たな負担はありませんでした。

ーISO14001とSBT認定取得について、それぞれ必要な情報をうまく相乗的に活用していると感じました。これは、ISO14001を取得している他の企業にとっても朗報ですよね。

中島さま:おっしゃる通りです。さらに、海外組織であるSBT事務局との英語でのやりとりもすべてモジワウスにお任せできたのもありがたかったですね。

英語ができる社員がほぼいないので、当社の場合、自社だけで対応するとなると自分が英文を読み対応しなければなりません。でも、「中小企業版SBT取得サポート」なら、SBT事務局から送られてくるメールはモジワウスが先回りしてチェックし、日本語でナビゲートしてくれたので、英語の解読に時間を使わずに済みました。

ー社内リソースをコア業務に集中させながら取得を達成できるのが「中小企業版SBT取得サポート」です。効果的に活用していただき、ありがとうございます。

鋳造業の環境課題を強みに変える「攻めの営業戦略」

ーSBT認定取得について、社員の皆様にはどのように展開していく予定ですか?

中島さま:まだ取得したばかりなので、取得したことに対する理解は時間をかけて深めてもらえたらとは思っています。今後は「これまでISO14001でバラバラに立てていたエネルギー削減目標を、CO2排出量という一つの物差しに統合して管理しやすくしよう」と話しています。管理が見やすくなり、社員への共有もシンプルになります。

中島合金 検査

ー中小企業版SBTの取得は脱炭素経営の一歩です。今後、取引先に対し新たな展開として考えていることはありますか?

中島さま:見積書を出す段階で「製品の製造でのCO2排出量」を提示できるようにしたいと考えています。

ー今、国内外で注目されている「カーボンフットプリント」に通じる話ですね!

中島さま:これからは、自社の排出量を算定し目標を掲げ削減していくだけに留まらないと思うんですよね。当社は経済産業省が実施している調査の一環で、毎月の製造重量を報告する義務があります。そのため、工場全体のエネルギー使用量と製造重量から1キログラムあたりのCO2排出量を導き出すのは難しくありません。見積書のフォーマットに1項目追加して自動計算できるようにすればいいだけです。

ーそこまで具体的な提示がすぐにできる中小企業はなかなかありません。すでに「製品の製造でのCO2排出量」を求める取引先はいますか?

中島さま:大手のお客様からそういった声を把握したいという話が出始めています。サプライチェーン全体の排出量を削減しなければならない大手ほど、今後は明確な数値を求めてくるのは間違いありません。

ーまさに「先手必勝」の営業戦略ですね。

中島さま:鋳造業は環境負荷の点で厳しい目で見られがちな業界だからこそ、「環境負荷を正確に把握している」という姿勢をアピールしなければ生き残れません。

ー今後生き残るためには環境対策に取り組むことが必然である、ということを改めて感じるお話ですね。 

中島さま:ですから、今回の取り組みも決して綺麗事ではなく、競合に勝つために必死で積み上げてきた成果なのです。今後も環境に対して常にアンテナを張り、「攻めの営業戦略」を推進していこうと考えています。

(サムネイルおよび写真提供:中島合金株式会社)

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